星野源とオールナイトニッポンと私。
星野源さんがオールナイトニッポンに帰ってくるという事で、おめでとう記念に私のオールナイトニッポンの思ひ出をしたためておこうと思います。
オールナイトニッポンそれは青春
オールナイトニッポン。それは私にとって青春の1ページでした。中二病に浸っていた頃、私はラジオのヘビーリスナーとして生きていました。リスナーとして投稿し、採用される事を喜びとして生きていました。
詳しくはコチラ。
そんな私は、当時accessが好きでした。
あのTMレボリューション西川貴教さんのプロデューサーでお馴染みの浅倉大介さんと貴水博之さんのユニットです。
実は、この方達は物凄く面白い。近頃、貴水さんがバラエティで活躍し出しているのですが、久しぶりにHIROを見て、あぁ面白かったものね。としみじみとしました。
当時アクセスにアクセス!!という合言葉でスタートしていたラジオ。今では、”アクセスをする”という用語が当たり前となっていますが、あの頃は一般的ではなくPCの専門用語みたいな存在でした。
ちなみに、最先端技術を屈指し、CGを使ったPVやCD-ROMの附属(現在のDVD特典)、インストゥルメンタルのみのCD販売を行ったのは、浅倉大介さんが先駆け的存在でした。さらに、ラップすら浸透していない時代にaccessは、全英語ラップの曲を歌い、その英訳がとてもエロイ!とファンの間でももっぱら噂となり、黒人的官能の世界を楽曲で仕上げていました。
こんにちのSAKEROCKやYELLOW DANCERの世界観が存在するのは、こうした音楽開拓者のおかげではなかろうかとさえ思います。そんなハイテク技術を屈指したaccessの映像を見た小学生の私は狂喜乱舞。こんな音楽があるのか?と胸をときめかせたのであります。
そして、accessのラジオ「アクセスにアクセス」を聴くのは必然的な事です。
例えば、このラジオでは難易度の高い下ネタが炸裂していました。
今でもうっすらと覚えているストーリーがあります。
母に子供が生まれました。僕は母の愛を独り占めしたかった為に、弟を殺そうと思いつきました。怖いですね。
生まれたばかりの弟を殺す方法。それは、母の乳首に毒を塗っておく事。おっぱいを吸えば、弟は死ぬと考えたからです。怖いですね。大胆な犯行です。
すると翌日、母が死んでしまった!死んでしまった!と騒いでいるのです。僕は、これで母を独り占めできると思いました。サイコパスってやつですね。短絡的な犯行。怖い。
夜中にこんな放送しやがって怖いじゃねえかよ!そう思いました。
が!
死んだのは、弟ではなく隣のおじさんでした。
え?!
中二の私でも察しがつきました。
本格サスペンスシリアルキラースケベな話だったのです。
丸尾末広もビックリです。
オールナイトニッポン放送に乗り込む
そんな大人たちの下ネタ投下にも負けず、リスナーとして深夜にFAXをカタカタとさせていた私。
そうだ!有楽町へ行こう!
夏休みを利用してそうだ!京都へ行こう!という感覚でオールナイトニッポンの放送局がある有楽町へ行こうと思いついたのです。そして、中学生の私は初めてオトナの街有楽町に遊びに行ったのです。
有楽町はオトナの街だと決定づけたのは、明らかに白昼に不倫のカップルがいた事です。さらには、ふと見た車の中はオトナの世界が繰り広げられ、「500円あげるからアッチへ行け」みたいな事もありました。
とんでもない所に来てしまったかもしれない・・・。中学生の私には刺激的すぎる街でした。
オールナイトニッポンと言えば深夜放送です。
実は、アクセスにアクセスではなく、「松任谷由実さん」のオールナイトニッポンに貴水博之さんが出演するという事がありまして、その回に有楽町へ行きました。
ワクワクテカテカしながら、私は貴水さんを待ちました。
そして、なんと!松任谷由実さんが来たのです!
ま、松任谷由実さんのANNなんで当たり前なんですけどね。
松任谷さんは、出待ちと言う名のカオスなファンにも優しく笑顔で出迎えてくれました。素敵です。今思えばコッチのエピソードの方がスゴイんじゃないかな?とさえ思いますよね。シャングリラ松任谷ですよ。
そして、しばらくして松任谷さんの後から、スターと化した貴水さんが登場したのです。今でも覚えています。革パンにサングラス。テロテロの柄シャツ。スターでした。
私は「きゃー!ひろ!きゃー!頑張って~!」なんて言いながらペッティング少しだけ触れてしまいました。少し触れただけで私の手は神聖化しました。
が!
浮かれていた私に、この後とんでもない展開が待っていたのです。
出待ちをしていたファンの中に、どうやらファン界のドンと呼ばれる人がいたようなのです。そんな事を全く知らないいたいけな少女楓ちゃんは、ドンを中心としたメンバーギャル5人に取り囲まれる事となったのです。
(イメージ画像)
どうやら、その触れた行為や黄色い声を出した事が、ご法度行為との事で「謝って」と言われました。納得いかないなと。なんでこのよくわからんギャルに謝らなきゃいけないんだと思いましたが、最後にこう言われました。
「ここはオフィスビル街だから謝って」
って言われたんで、もう深夜過ぎて誰もオフィスにいる様子はなかったけど、万が一オフィスの人達がうるせえなって思ったのなら申し訳ないなと思い、私はギャルたちに「すいませんでした」と謝る事になったのです。
そして、最高のテンションから地獄のテンションに墜ちた私は、番組が終えてからも貴水さんを待ったわけなんですけれども、ギャルに怒られたので遠くから大人しく見守ることにしました。
すると貴水さんが出てきてタクシーに乗り込もうした時です。
「おつかれさまでした!きゃっきゃ!(握手)」
おい。ドン!。おきて破りやがったな。
とんだ茶番ですよね。
とんだ茶番です。
まぁ、そもそも出待ち行為なんてしちゃダメですけどね。ストーカーですからね。もはや。
その後、楓さんは初めてパトカーに乗るハメになるのですが、この話はまたの機会にしておきます。ちなみに、犯罪をおかしたわけでもなくパトカーに乗ることになったんです。ははは。
こうして私のオールナイトニッポンの思い出は、青春という名のもとに淡く苦い記憶になりました。
帰ってきたオールナイトニッポン
それでも私はオールナイトニッポンが好きだ。
あの深夜のぐふふぐふふと笑える時間が好きだ。
そんな想いをツイキャスに乗せ、ANNのDJ気分を味わった。
ちゃ~ちゃらっちゃちゃっちゃららちゃっちゃら~♪
そんな遊びをした翌朝、目が覚めたら「星野源がANNに帰ってきた」。
下ネタの世界に身を置き、感性を研ぎ澄ませてきた私。
大人になった私は、有楽町へ行くことも怖くなくなった。アダルトな風を吹かせて歩く姿もさまになったものだ。ガード横の中華屋のしっとりチャーハンを食べる。そんな大人のスタイルも身につけた。
くすぶっていた青春時代。
星野源はおじいちゃんと呼ばれていた時代。
私は幻のボランティア部を発足させていた時代。
あれから・・・我々はオトナになり、再びANNに帰ってきたのだ。
もはや星野源というよりも、私は次世代の若者に向けて投下していきたい。
あの日の私の心に刻まれた本格サスペンスシリアルキラースケベのように。