庶民の私が重要無形文化財【結城紬】を買う。
結城紬は、わが国最古の歴史を有する高級絹織物です。
その歴史は古く奈良時代まで遡ります。 当時、常陸国の特産物として朝廷に上納された布(あしぎぬ)は紬の原形とされ、現在、奈良・正倉院に保管されています。やがて「常陸紬」と呼ばれ、室町時代には結城家から幕府・関東管領へも献上されたことから「結城紬」と名を変えました。
結城紬それは高級品。
では、なぜそんなに高級品なのでしょうか?
【結城紬の作り方】
①糸つむぎ 一反分の糸量をつむぐには、2~3ヶ月間を要します。
②絣くくり 柄が複雑なものほど縛る場所は増え、一般に絣くくりだけで3ヶ月位、精巧なものになると限りがありません。
③はた織り 一反織るのに早い人で1ヶ月位、高級品になると1年以上かかるものもあります。
「重要無形文化財結城紬」の商標を得るには、<手つむぎ><絣くくり><地機織り>の三つの条件を満たさねばならず、その他に幅・長さ・打ち込み数や模様ずれなど十六項目についての厳しい検査に合格しなければなりません。
つまり、すんげー手間暇かかる織物で超絶時間かけて作ってる生地ってことです。
手間暇をかけてるので、独特の風合いとか手触りとかが生まれるわけですね。ちなみに私はこう見えて日本の伝統工芸品が物凄く好きなんです。職人という言葉が大好きです。庶民の私は高いものは買えませんが、全国津々浦々練り歩いた結果。おおよそ現地に足を運ぶと伝統工芸品は手頃な価格で手に入ります。東京のおしゃんショップで買うと凄く高くなります。
私は旧結城郡に在住しているので結城紬は身近な紬でしたが、高級品というイメージが強すぎるため、結城紬は手にした事はありませんでした。
が!そんな私が結城紬を手に入れました。
茨城フェス「結いのおと」に行ったらパラダイスでした。 - kaedesunのブログ
こちらのフェスに行った時に結城紬を着た人が沢山いまして。改めて結城紬のすばらしさに魅了されました。結城紬って少し渋いイメージがありましたが、現在はこのようなポップなデザインも多くて凄く素敵に進化しておりました。
私も結城紬のお着物を着たいです。
着させてください。
体験でいいので着たいです。
お願いします。
フェスで着物を着た方々が沢山いたんですけど、帯もめちゃくちゃ可愛いんです。殿方もお嬢も着物姿って8割増くらい素敵に見えます。色気が半端ないです。
夏の日の浴衣とは似ていて異なる結城紬の色合いと張りの違い。
風格が違います。
さて、そんな結城紬がフェスの隣で販売しておりまして。
奥順さんという結城紬を販売しているお店がありまして。
なんと3万円の結城紬が1万円に!!
テンションが上がり過ぎて紬に触れ合いまくりました。
先日行った布博とか意味わかんないくらいテンションが上がりまして。いや、ごめんなさい布博も素敵です。素敵ですが多くのプリント生地と紬の質感の違いですかね。テンションが凄く上がりました。
しかも結城紬って手入れが凄く難しそうなクセして手洗いできるんです!
この子できる子!
でもシルクとか虫に食べられちゃう・・・。
ご安心ください。オシャレな防虫香も販売しています。
ムシューダとかそんなん違います。防虫香を買えば素敵な香りに包まれながら虫除けできます。200円くらいで売ってますので。
しかし!庶民の私。1万円にも渋る。
ちょっと大人の事情により買えないわけですよね。1万円のストールが。
一緒に行ったVIPなツレはご購入していましたが、私みたいな庶民というか貧乏人にはポンと出せない。でも紬が欲しい。どうしても欲しい。この欲望をどうしたらいい?
ご安心ください。
こんな可愛いエチケットミラー紬が売っていました!
お値段なんと650円!
650円で結城紬を手に入れました。
めちゃくちゃ色々なデザインがあったのですがナチュラルカラーのこちらにしました。
このエチケットミラーがあれば、紅を直すたびに小粋な結城紬が出てくるわけです。なんて素敵なんでしょう。結城紬の心を常に持ち歩くことができます。
紬=おばさんっぽいなんて思っている人いたら大間違いです。
四季がある日本のデザインって大自然がある北欧のデザインと実は似ているんです。さらに、日本独特の色彩がプラスされるので日本人に似合う色だし、和洋どちらの装いにも合うので不思議なほどマルチ対応です。
奥順さんでは、このようにリーズナブル紬からハイクオリティ紬まで取り扱っています。ちなみに、店内の良質上質エレガントな紬に触れてみたりしたんですが、ビックリするフカフカです。いつか私もストール購入したいです。
中国産の激安品が溢れていますが、日本人なら日本に凄いものがある事を知った方が良いです。北欧もオシャレですけど日本のクオリティの高さは知った方がいいです。
日本の伝統は世界に誇れるクールジャパン文化です。海外の人に人気が出ることも大切ですけど、日本人が日本で消費することが失われているので、伝統を残していくことって使っていく事が大事だと思っています。
そもそも、伝統工芸品は今でこそ芸術的な評価がされてしまって高級で手が出ないみたいなものが多いのですが、もともとは身近で実用的なものが多かったわけです。
実用的でオシャレ。ずっと使えるって最終的にはお得なんです。薄利多売の品質が粗悪でチープなものは直ぐに捨てられてしまうのですが、愛着が沸いてくるものを持つって素敵な事だと思います。近々、また紬グッズを購入しに出かけようと思います。